精液検査には一般精液検査と特殊精液検査があります




ここでは男性の基本検査である一般精液検査について書きます。



☆検査はいつするの?
いつでも可能。
精液の状態は変動があるため、一定期間をあけて数回おこない、平均値や中央値を算出するのが望ましいです。


☆精液検査でわかること
精液量・精子濃度・精子運動率・正常形態精子率・pH・白血球数・血液や膿の混入など。


☆採精方法
・自宅か病院にて採取。
・2〜7日以内の禁欲(病院による)。
・射精した精液の全量を採取。


☆検査方法
約1時間。
目視、精子の染色、顕微鏡、自動分析装置、遠心分離などでおこなう。


☆肉眼所見
正常は乳白色〜白色。
血液が混ざっている血精液、白血球が混ざっている膿精液は色が異なる。


☆精液検査の最低基準値(正常値ではなく、自然妊娠に必要な数値)
・精液量 : 1.5ml以上。
・精子濃度 : 1500万以上/ml。
・総精子数 : 3900万以上。
・総運動精子率 : 40%以上(前進運動精子+非前進運動精子の割合)。
・前進運動精子率 : 32%以上。
・正常形態精子率 : 4%以上(奇形率96%未満)。
・精子生存率 : 58%以上。
・pH : 7.2以上(弱アルカリ性)。
・白血球数 : 100万未満/ml。

 ※2010年に世界保健機構(WHO)が基準値変更(以前は精子濃度2000万/ml、前進運動精子率50%以上)。
  医療機関によって基準値が異なる。


☆検査内容
・精液量   1回の射精の精液の量(単位:ml)。
・精子濃度 精液1mlあたりの精子の固体総数。
・総精子数 1回の射精で精液に含まれる精子の固体総数。
・精子運動率    精液を顕微鏡で観察し、前進運動精子・非前進運動精子・不動精子の割合から算出。
・精子正常形態率 精液中の精子の頭部や尾部を観察、正常な形態の精子の割合。
・精子生存率    動いていない精子を染色し、生存の確認をする。
・pH pH試験紙を用いてアルカリ性の度合いを測定。
・白血球数 精液中の白血球を染色して数える。


☆結果からわかる症状
・乏精子症  : 精子濃度が基準値を下回る。
・精子無力症 : 精子運動率が基準値を下回る。
・奇形精子症 : 正常形態精子率4%未満。
・無精子症  : 精液中に精子が存在しない(遠心分離で確認)。
・膿精液症  : 精子1ml中に白血球数100万個以上。

※乏精子症・精子無力症・奇形精子症は基準値を下回っても自然妊娠の可能性あり、無精子症は不可能。


☆精液の採取が必要な時 精液検査、人工授精、体外受精・顕微授精の時です。


☆採精 ・病院の採精室。
・自宅にて採精→病院から渡される容器に精液を入れ、指定時間内に持参(2〜3時間)。
           病院へ運ぶ際、温度(理想は人肌程度)の変化、振動に気をつける。


☆採精するタイミング
・精液検査→指定された当日。
・人工授精→人工授精当日。
・体外受精・顕微授精→採卵当日。


☆人工授精、体外受精・顕微授精は、採取した精子を調整(洗浄・濃縮)し、良い精子を集めて使用する。
精子を調整する理由
精液内には、細菌や白血球、死滅精子などが含まれているため、。
人工授精で子宮の中に原液の精子を注入すると感染を招く可能性がある。
普段の性行為では、酸性の子宮頸管粘液により不純物の進入が阻止され、感染が起こらない。
体外受精・顕微授精では、良い精子を選ぶことで受精率を高める。


☆精子調整法
・密度勾配遠心法(遠心分離法)→細胞密度(濃度)の高い精子を集める。
精液に下記の培養液を加えて遠心分離すると、不純物が上にあがり、下に沈んだ正常な精子を集める。
・アイソレート法 精液にアイソレート液を加えて遠心分離する。
・パーコール法 密度の違うパーコール液を二層に重ね、精子を入れて遠心分離する。
・スイムアップ法→細胞密度(濃度)の高い・運動性の高い精子を集める。
密度勾配遠心法で採取した精子に培養液を加え時間を置き、上にあがってくる運動率の高い精子を集める。


☆精子の凍結保存
治療周期に合わせて採精が難しい場合(自宅・病院ともに)は、あらかじめ精子の凍結保存が可能。
凍結融解した精子より、新鮮な精液のほうが条件が良いとされます。










Copyright(c)2004 子宝鍼灸院